どのギャンブルにも「ビギナーズラック」というものがあります。まったくの初心者がトライすると、なせかツキまくり、いきなり大勝ちできるという、統計学では説明しきれない極端な運のかたよりです。たいていの人は、これがきっかけでギャンブルにハマっていくんですが、いきなり大勝ちしてしまうと、昔の僕がそうだったように「なんだギャンブルって簡単に勝てるんだ」と勘違いしてしまう。その後、ヒギナーズラックで得た勝ち額を大きく上回る大敗を経験し、ようやく現実の厳しさを思い知ることになります。それでも人間の脳って不思議なもので、最初に勝ったときの决感のほうが鮮烈に記億に残ってしまうため、あんまり痛い目にあったとは感じないんですよね。

その点、ポーカーではビギナーズラックが起こりにくいです。もちろん一緒に卓を囲んでいるべテランたちが「こいつはいいカモだ」と思ったら、こっそりと手を抜いて「いやあ、君、初心者なのに強いねえ！」なんておだてて、調子に乗らせるケースもあるでしょうが、技術も経験も不足している初心者がいきなり連戦連勝、ということはまずありえません。ここで「やっぱり俺、ポーカーに向いていないわ」とそのまま諦めてしまうのか？それとも「よーし、しっかり勉強していっかリべンジしてやる」と内なる炎を燃やすのか？

僕は後者のほうがギャンブラーとしての適性は高いと思います。すべては「運」であると逃げを打ってしまわないで、次の勝利を目指して、努力を惜しまないタイプのほうが、間違いなく強くなれる要素があります。これはほかのギャンブルでも同じです。ビギナーズラックで勘違いしてしまうのではなく、最初の負けを「授業料」だと割り切って、次なるステップへ進むことを意識しましよう。